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「温故」会期後半
b0156116_23553838.jpg愛知県瀬戸市のギャラリー くれいで開催中のグループ展
「温故」会期の後半が始まっています。





その展示会に出展している灰白の平碗と赤茶の平碗。
どちらも鎌倉〜室町時代に量産されていたといわれている「山茶碗」の写しから展開しています。


グレーの方は愛知県瀬戸市から南の猿投地区一帯で作られていたもの
レンガ色した方は同県常滑市や岡山県備前地域で作られていたものから想を得たもの。

土器などの野焼きからシフトして間もない頃。
どちらも土を焼くだけの単純な「やきもの」です。



店頭に立つと、
お客さん方からよく「どう使えば?」とご質問を受けます。

作り手側からあまりそういった縛りをしたくはない、
と思いつつも


ご覧の通り、絵柄もなければ釉薬もかけてありません。
これ以上ない“そのまま”。(これ以上いってしまったら、それはただの粘土。)

だからあまり手の込んだ料理には向かないでしょう。
裏を返せば、手をかけずとも受け止めてくれる器だと僕自身は思っています。

土に由来する動植物。
土に似つかわしくないわけがありません。


それから、
作家ものだから、古陶写しだから値が張るから
といってけして高尚な器でもありません。
当時の日用雑器。
使い込んではじめて、落ち着いてくるものです。

使う直前にでも
食器棚から出してきて料理を盛る、その前に
さっと水やお湯に通してもらえれば、嫌な臭いや汚れもずっとつきにくくなります。
そのたった数秒でだいぶ変わるものです。



せっかく手にした器。
ご自身の創意と工夫でいかようにも使えるはず。

手にしたその時から“わたし”の器。


そんなふうに器とお付き合いいただけたら、作り手冥利に尽きるのです。


ゆく先々でいろいろに使われ、年を重ねる器たち。
それらがもし再び一堂に会したら‥

そんな妄想も僕らを楽しませます。




人と器のいい出逢いを願ってやみません。



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味噌焼き大根

白土+無釉  碗
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by aji-kyuu | 2010-01-14 23:57 | 案内 | Comments(0)
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