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授援力
ふた月ほど前、東北で復興活動に動き始めたNPO法人の代表が言っていたこと。


「被災地には授援力が必要。」



援助の物資、手が来た時にそれを受け入れられる体制を、システムを構築しておかなければならない
ということ。

表現への配慮が足らないと現場感情を刺激して、
前担当大臣のように波紋を呼んでしまうのだろうけれど
言わんとするところはしごく正しいと思う。


とある地では、
世界中から集まった義援金の配分を
旧態依然とした商工会系が強引に取りまとめようとしたため、協議が紛糾。
一時支給に滞りが出て、無用な対立をあぶり出してしまった
と聞く。


各間の連携と利害の調整を「政治」とするならば、
それを局所的に、微に細に適ったかたちで実現していくことを国政に求めるのは
まずもってナンセンスだし、
個々が個々の背景と感情を背負って「現場の声を聞いて!」と叫びを発したって
それで大きなところが動きだせるわけではない。
個人の感情を揺さぶることはできたとしても。



場末の居酒屋で「この業界は腐ってる」なんて、涙ながらに愚痴っても
それは毎晩続くだけ。
大局は動かない。

そういった心の叫びをリサーチしてまとめあげて、塊にして、提示すること。
このアプローチは当事者か、ごく近い人間にしかできないこと。

個々の感情は嘘ではないし、そもそもそれが始まりにして一番大切だから
それに同意、ないしそれを汲み取れる者が動かなければいけない。




政治離れ、政治嫌い

縁故、しがらみへの嫌悪感

度が過ぎた個人主義


そういった価値観、主義志向に知らず知らず浸っていた僕らは
大きな物語を作れない、小流すら作りえないちっぽけな存在になっていたのでは?



自分を生かし、隣の大切な人を生かし、
親子ども、親友仲間を生かすには
こちらが起点となるような政治、小さな小さな社会単位からの政治が必要だと
あらためて思います。

そんなことができるシステム。
大袈裟でなくてもそういった小集合を整えておくことが、実は本当のセーフティーネットになったりする。


自戒も込めて、そう思うこの頃です。
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by aji-kyuu | 2011-07-06 23:20 | 考える | Comments(0)
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