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茶事の向こうに見えるものこと
久方ぶりのご案内です。


少々無理矢理な感は否めないものの、仮の工房で陶器作りを再開して、半月が過ぎました。
やっていることは岐阜の頃とまったくに変わらないわけですが、自然心持ちの違う横浜で
土を叩き、捻り、焼いた器がようやく表に出せることになりました。

今回は以前から参加している勉強会絡みの企画展。


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茶事の器展 生活から茶事の器へ

平成28年4月21日(木)〜25日(月) 会期中無休
10時〜20時
鶴の茶寮(千葉県東金市)


「普段ついつい無意識で済ませてきた事がどうしてこのような状態になっているのか、本来はどうであったか」
を見つめ直そうと立ち上げ、2年半続けてきたうつわ勉強会基と、
全国を飛び回ってきた茶事専門料理人半澤鶴子氏共同企画の今回。
基が取り組む主要テーマである、茶懐石の器の展示会です。

日本料理の最もフォーマルな形式、茶懐石について
資料を漁るところから始まり、造詣の深い方によるレクチャー、ディスカッション、そして茶室や料理店での実体験。
これまで勉強、研究を重ねてきました。
その成果です。


陶器を作ることを生業としている僕らの中には
陶芸という分野における技法や歴史的な部分について熟知する、いわゆる「やきものマニア」たる人が大勢います。
かく言う僕もその一人に含まれるかもしれません。
けれど意外にもそのもう一方の縁にあるはずの食器、器についてをよく解っている人は驚くほどに少ない。

例えばサイズ感。
当たり前のように毎日触れ、使っているものゆえ
セオリーだとか経験的なところから、自ずと知っているような気になっているのだけれど、
はたして本当に解っていると言えるのか。
陶の専門家であると同時に、器の専門家と名乗る以上、そこが気にかかる。

「知っている」と「解っている」との間には天と地ほどに大きな隔たりがある。
それだけは解っているから。

そういったわけで僕は勉強会に参加し、「うつわのスペシャリスト」にならんと、ここ数年努めているのです。


こうした活動に力傾けていると、誤解もされがちですが
作家安達健はけしてお茶や割烹の器に軸足を移そうと図っているわけではなく、
どちらかと云えばむしろその逆で、
家庭の食卓にこそ、今その専門知識や知恵、裏付けを改めてセットアップすることが必要に思われ、
その思いは日毎増してきています。

副題に「生活から茶事の器へ」と付けていただきましたが
本展ではその逆さまアプローチ、茶事から毎日のごはんを見遣るような、そんな視座でもってお越しいただけたら
個人的にはとても嬉しく思うのです。
もちろん、その目に応え得る懐石の器を並べるべく、窯を焚いている今現在です。


会場は東金。
首都圏からは多少距離もありますが、春の小旅行気分で足を伸ばしてもらうだけの価値はある展示会になるかと思います。
当日は半澤鶴子さん調理の点心も¥2,000でいただけます。
盛られるのは僕ら出展者の器。
華美ではないけれど、手と心が十二分に掛けられたお料理をいただけることと思います。
また、庵主半澤さんとお話しするだけでも、何か背すじが伸びるような、胸がすくような、
明日への力をもらえるはずです。

茶寮での展示会ではありますが、お茶に詳しい方もそうでない方も歓迎です。
ご興味持っていただけましたら、ぜひお出掛けください。


*安達健在寮日 4/21(木)、23(土)、25(月)




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by aji-kyuu | 2016-04-14 09:17 | 案内 | Comments(0)
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