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そうだ、京都に行こう
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向付のある風景 基(motoi)器 展

2016年12月2日[金]−8[木]
10時 - 18時 *最終日16時迄

古美術瀬戸(京都府京都市)

安達 健 一久堂 江口 智己 片岡 誠 新道工房 田中 大喜 額賀 円也 松永 真哉


テーマを語り、メッセージを伝える懐石の花形、向付を食卓に投げ入れると
「いつも」が「とっておき」になります。
うつわを基(もとい)する作家たちが描く、向付のある風景。
食の器の展示会です。




かれこれ3年以上前から、足元の脆弱さを感じて立ち上げに参加し、
現状中心的な役割を担わせていただいているうつわ勉強会基での初の関西展です。

当初から会での研究の軸となっている懐石、とりわけ向付というものを
旧きいにしえの文化、とか、縁のない茶道の世界のこと、と限ってしまわず、
その目指している理想、踏まえられている文脈だけでも家庭に、日常に持ち込めないかと最近考えています。

そもそもその道筋を、と参画した本勉強会。
掘れば掘るほどに底は知れず、探ることそれ自体を目的化してしまいそうになる中
今自分が本当にやるべきは、この学びをどう社会に出力していくか、今に結んでいくか。
思いを強くしつついたところに、仲間の一人、田中大喜さんの計らいでこういった機会を得ました。


作家は、単純な意味での生産者ではありません。
かといって、研究者でも終われません。
ですから、このように研究の成果を個々人の感性と身体でもって形に生み表そうとします。
その披露の場、展示会はそれゆえ時に完成形とは言い難いものであったりします。
逆を言えば、展示会というもの、お客様という立場の皆様と何らかの誕生を共有するものであるはずです。

基は、そして本展は
そこをこそ見つめ、そこに正面から取り組んでいます。

向付というたった一つの器に込められているこのくにの思想や文化的背景、
それの昇華した生活哲学はきっと今の僕らに響き、明日の誰かに届くものです。

皆様と共体験できましたら幸いです。

晩秋の京都。
きりっと美しいことでしょう。
ぜひお運びください。


安達在廊日  12月2日[金]、3日[土]、4日[日]、5日[月]

by aji-kyuu | 2016-11-16 21:37 | 案内 | Comments(0)
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