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素材考
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安達健(陶)・佐川岳彦(竹) 展
2021年5月12日(水) 〜 17日(月)
12:00 〜 19:00(最終日17時まで)
会期中無休
うつわshizen(東京都神宮前)


古くから作り続けられている生活道具、工芸品たちは
それはもう様々な素材で成されていて、
またそれらはけして特別な何かではなく、手元に、足元に日常的に転がる材料であることが多い。

自ずとそう在る性質を
時にそのままに、時に他と組み合わせることで、
巧みに利用して仕上げ」る道具たちは
目的に、成し得る限りの素直さで応える。


今回、shizenの店主刀根さんの計らいで初めて竹の作家さんとご一緒することになりました。

土や陶といった、どこか得体の知れない素材に比べると
清廉潔白、まっすぐな印象のある竹素材。
そのシンプルで潔い、品位にも似た姿に羨む気持ちも少なくなかったから、
土瓶の持ち手なんかに活かそうと、苦心したこともありました。
ただその素朴過ぎるくらいの性質ゆえ、僕には扱い切れず、半端なところで頓挫していました。

陶では、捉えようもないくらいに様々な要素が絡み合っていて、その面白さもある一方で
結び目が分からない、追い切れないなんてこともザラで
どうしても「向こう側」に預けてしまう部分が大きいもの。

無いものねだりと言われてしまいそうだけれど、
自らの手や頭がダイレクトに現れてくるように思われる竹や木素材には
やはり憧れるものです。


そんな思いの中の本展。

佐川さんの竹に対して、こちらもこちらなりの実直さで挑みたいと
数あるシリーズの中から、最近影を潜めがちであった緑灰釉の角皿系や、
これからの季節に重宝する淡緑灰秞のシンプルな形状のものを中心に出品します。

とはいうものの、僕自身の一番の楽しみは佐川岳彦さんの竹作品。
どんなものが見られるか、僕の陶器とどう呼応するか、しないのか。

安達の在廊は初日12(水)、15(土)、16(日)の三日間。

こうした世情下。
当然必要な対策はしてお迎えしますので、
どうぞよろしくお願いします。


by aji-kyuu | 2021-05-08 12:56 | 案内 | Comments(0)
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