<   2009年 05月 ( 6 )   > この月の画像一覧
b0156116_2127013.jpg
古びに古びた畳を起こして、そのまま長らく物置きとなっていた部屋を
ようやく意を決して整理して、
小さな展示室をしつらえてみました。


自作の器はもちろん
譲ってもらった古いもの、拾いもの
などなど


玄関入って一の間だっただけに、それなりに整ったことにまずひと安心。
これで無礼なく訪問客を迎えられるかな。






この家、おそらく築35年超。
住むにあたってあちらこちらに手を入れてきたのだけれど
こうして古い家をいじると、
日本家屋のそもそもの作りを目の当たりにするものです。

関係寸法の絶妙さとか、工夫の細かさと技の大雑把さ。
何十年、何百年と、それぞれは無名でちっぽけな人々の手がごく自然に積み上げた
ものの見事な歴史。
が詰まった箱。


学生時代のほんの一時好んで読んでいた社寺建築の理論なんかも思い出されて
つくづく、建物も面白いなあ
と。



ひとの生活を掬う器としての建物。

もうちょっと考えてあげればいいのに。
林立する個々色違いのボックスハウス群を眺めながら思ったりもします。
[PR]
by aji-kyuu | 2009-05-29 22:06 | その他 | Comments(0)
b0156116_20355195.jpg茄子の味噌炒め。
うちの定番。

茄子の高値が続いていたので、ひさびさに。



数年前、とあるひとから「味噌、すきだね」と言われて初めて自覚したのですが、
どうもひとよりずっと味噌に惹かれるようです。

確かに、
我が家の食卓では汁物にはもちろん、炒め物に煮物にカレーに、調味料としてたびたび登場します。

とりわけ赤味噌。
生まれも育ちも尾張三河のなごや人ですから。


信州や京都なんかのとは違い、100%豆味噌。
見た目も味もお世辞にも上品とは言い難いのですが、あの甘味と塩味と酸味の絶妙なバランス。
その重層感といったら‥


進学・転勤などなど、愛知を離れるなごや人は基本まず実家から味噌を送ってもらうのです。
いわゆる赤出し味噌と、つけたりかけたりソースタイプの赤味噌。



思い出してみれば、料理に興味を持ち始めたと記憶する小学校中学年頃、
母方の祖母が近所の仲間と毎年作っていた自家製味噌に惚れ込んで
おそらくはせがんだのだろう、写真入りの詳細なレシピを送ってもらってまでしてたっけ。

そのレシピはいまだ活かされていないのだけれど、
実は今年その味噌作りを夢見て、まず大豆を育て始めたのです。


これまでなんども「作ろう」と心に決めながら、大豆の高騰に阻まれてきたわけで
それこそいつ実を結ぶかは分からない遠き道のりだろうとも、いっそ始めから自分の手で、と。

農業のほんの隅っこに手を貸してきたこれまでの経験上、さほど困難な作物ではないな
という判断の上。




にしても本当に、先人達の食における工夫の積み重ねには頭が下がります。

味噌。
それひとつとっても、この全国的な多様性。



米・塩・味噌・醤油・酒。
このあたりにちゃんと気遣える食生活を。
目下の願い。
[PR]
by aji-kyuu | 2009-05-26 21:31 | 食べる | Comments(4)
再会
b0156116_18402059.jpg
戴き物のからすみ(!)でパスタ。

ハムにしろからすみにしろ、パスタにしろ
人間の食への工夫(あるいは執念?)には驚くばかり。
美味しくいただきました。





さて、からすみとは一切関係ない話。

こと地方では、僕の興味ある部類の書籍はなかなか入荷されないために、東京へ行くたび必ず本屋へ足を運ぶ。
たいてい毎回腰が悲鳴あげるまであちこち見て回るのだけれど、つい先日とても嬉しい本に再会した。

「シネマトグラフの覚書—映画監督のノート—」ロベール・ブレッソン著
おお!久しぶり。こんなところで会えるとは。

この名著、つい数年前までは絶版。神田の古本屋にもそうそう出回らなかったもの。
学生時分、志しを同じくする仲間たちと図書館のそれを借りて回し読み、映画熱をたぎらせたものです。
復刊の要望もかなり強かったらしく、様々な方面からの働きかけで2006年見事再刊されたようで。
そのことをまったく知らなかった僕は、大型本屋の専門書階エントランスすぐに平積みにされたその表紙を見て、思わず興奮。

今となってみれば、その訳者は僕の好きな作家松浦寿輝
どうりで、映画制作に関する随想録の範疇を飛び抜けて、良い意味で詩的に語りかけてくるわけだ、
と。


残念ながら、手に入れるにはいたらなかったけれど、
次、上京の折には。

再びの再会を願って。
[PR]
by aji-kyuu | 2009-05-20 19:14 | 読む | Comments(0)
点を結んで線にして、線を織って面にして
テレビを置かず、新聞もとらず、本も雑誌も買わない。
唯一、かけっぱなしのラジオからタイミング良ければ聴き取ることもある、そんな程度。
ネットを彷徨うこともやめた。
情報の入り口を極端に狭めて暮らすようにして一年半。

それでも目や耳鼻を塞がなければ、僕の必要とする情報はちゃんと入ってくる。
“タイムリー”とはいい難いけれど、信頼のおける人づてに。

このくらい、このかたちでいいのかもしれない、と思う。


そういった生活を始めてからというもの、社会のシステムとの付き合い方をより一層考えるようになった。
自分の場合、システムのただ中で暮らすというより、
システムとどう関わって暮らすか、になるのだろうけども。
これまでとは違った側から、かつ実際的な位置から社会を考えている。

日常から歩みよるアプローチでしか“社会”を考えなくなったから、そのすべてが空論とは感じられないし
どちらかといえばむしろすぐ手の届くそこの岩壁を凝視できている、そんな実感をたずさえて。


ここ数カ月のこと。
小沢健二がボリビアで書いた論文(?そう呼ぶに相応しいのかどうか)「企業的な社会、セラピー的な社会」を友人から入手して読み、
ひたすら頷き、与えてくれる言葉に感謝しつつも
批判のためとはいえ、ちょっと度の過ぎたブラックな表現に滅入り
なだいなだ「TN君の伝記」(76年刊行の再刊)で語られる、自由民権運動の思想的支柱中江兆民の“恢復の民権”という発想に共感し、救われ
村上春樹がエルサレム文学賞受賞時、イスラエルに出向いておこなったスピーチ(原文では読めないながら)の隠喩表現と作家としての態度に拍手して
‥ ‥


時も場所も様々な地点から発信された情報がそれぞれ点として集まり、
僕の中で共通項が見出され解釈され線となる。
で、それら線は縦に横に張り巡らされ、あるいは人との議論に持ち寄られ
編まれ、面になって—

質(言い換えれば整合性)とか量とかよりか、その無数の点でしかない情報をどう面に編み込んでいくか
それが僕にとっては大事なことで

その“編みもの”が考えること、僕のいわば趣味なのです。
[PR]
by aji-kyuu | 2009-05-16 02:01 | 考える | Comments(0)
野良
b0156116_20491219.jpg昨日今日とほぼまるまる野良仕事。

恐ろしく勢いづいていた庭の草木を刈り、掃き、
蒔き時をすでに逃しているだろう畑に種を下ろしてみました。


越してきてすぐ隣家からお借りしたまま一年を
忙しさにかまけ、雑草の好き放題にさせていた畑地。
冬場にそれとなく準備して、ようやく少しばかりの作物を。


長期の不在を避けたら、かなり遅いスタートとなったので
今後どうなるかは分かりませんが、
人ひとりの食卓をわずかなりとも助けてもらえればと。


暑い二日間でしたが
たまにこういう全身運動しておかないと、足腰維持していけないだろうな。
ちょうどよいリハビリ。
[PR]
by aji-kyuu | 2009-05-13 21:08 | その他 | Comments(0)
帰りました。
今日、益子〜東京・横浜滞在から無事戻って来ました。
おそらくは全国的に夏の陽気で、車中はさながらサウナ。
日が差すわ、背や脚はベタつくわ眠気誘われるわ
それでも富士山は相変わらず冗談のように壮大で、由比の浜辺には気持ちよく波が寄せて
ときおり吹き込む風は汗を拭ってくれる。

やっぱり運転、嫌いじゃないなあ。


さて、今回春色益子陶器市へお越しいただいた皆様、本当に有り難うございました。

偶然通りがかり、足を止めてくれた方
毎回のように僕のテントを覗いてくださる方
興味津々に質問してくださった方
見ず知らずの僕などに「頑張ってください」と声をかけてくださった方
厳しい意見を聞かせてくれた方
そして、「こういうふうに使っているんですよ」と以前買っていただいたもののその後を話してくださる方

それから、その時の縁で今このブログを覗いてくださっている方
思えば思うほど、有り難いことだと感謝の念が増します。

日頃人と話す機会が極端に少なく、言葉が出てきにくいために人と喋ることそれ自体不得意と言わざるを得ない僕ですが、
こういった機会があるたびに、直接顔を突き合わせてする会話なりコミュニケーションの素晴らしさをつくづく感じます。

あすへの力は間違いなく、そういうことを通してひとからいただいたエールなんだ、と。

妙な言い方かもしれませんが、
皆が皆それぞれの場所でそれぞれの生をおくっているんだ、ということ。
ただそれだけで、明日をちょっとでも積極的に迎えられそうな。


明日
ひとまずはなにより、
ちょっと見ないうちに名も無き生命の繁茂にむせかえっている我が家の庭の手入れをせねば。
大仕事になりそうだな。
麦藁帽子でもかぶろうか。
[PR]
by aji-kyuu | 2009-05-11 21:52 | その他 | Comments(4)