灰で焼き締める
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安達 健(灰〆)
フクオカ タカヤ(komorebi)
二人展

2017.5.18 thu - 23 tue
11:00 - 20:00 LastDay - 17:00


うつわ謙心(東京都渋谷区渋谷2-3-4)



春から初夏へと、早々に移ろう気配を見せているここのところですが、
良きシーズン。
展示会のお知らせです。

今回は強い思い入れのある展示になります。
僕がまだまだ発表を始めて間もなかった10年近く前、
益子の作家の紹介で知り合ったうつわ謙心というお店。
先方もたった一人でお店を立ち上げてまだ数年だったかと記憶している。
店主さんは僕がどんなコンセプトで、どういったバックグラウンドを持って
うつわ作りに取り組んでいるか、を知り得ないままに
当時の僕が”偶然にも”作っていた一つのシリーズを気に入ってくださり、
自信がないゆえに安易な返事ができなかった駆け出し作家の迷いや逡巡を
あっさり見放すことなく、程よい距離感で見守り、
一歩一歩、辛抱強くその距離を縮め、じっくり、しっかり”仕事”へと組み上げてくださった、
そんな方。

作家として活動を始め10数年。
今思えば、
そのような人としての尊重をもってお付き合いしてくださる方など、正直相当に貴重な存在。
今や百貨店の催事や関東県内各地の展示企画で大車輪の活躍をされている謙心さんとはいえ
当時作家一人一人にそうして向き合うことがいかに困難なことだったか。
感謝しきりです。

そういった一つ一つのお付き合いを積み重ねて、
この度ようやくうつわ謙心実店舗での二人展に到りました。
出会いからこれまで、細くも長く贔屓にしてくださっていた件のシリーズに絞り込んでの展示です。


灰〆と呼んでいるこのシリーズは、
しばしば「石ですか?」という質問を受けるくらいに石目調の表面をしています。
大理石とか、大谷石とか、あるいは墓石などとか。
そうしたザラリと粒立って見える表面は、一見すると「焼き締め」と云われる、
薪窯による無釉焼成作品にも解されるのですが、
実際は植物の灰を主成分にした釉を施したもの。
素材としている土の耐火度が非常に高く、その性質ゆえ、焼成中に釉を吸い込むことがままあり、
吸い込まれた釉が作品表面の粘土成分を熔かし固めている、というのが実態。
ですので、一般的な陶器が割れた時の断面、粘土の胎があって、その外側に釉薬の層があって、
という状態ではなく
その土釉分け隔てがはっきりしていない断面が見られます。
これは、一部の伊賀系の薪窯焼締の表面にもたまに見かける質感を全面化したもの、とも捉えられます。

”陶芸用粘土”の元となる原土を単味で用いる僕にとって、こういうやきものにしたい、
例えば「石のようにしたい」という意識はまず無く
こんな性質の土がある、だからこう形作ろう、こう焼こう、という思考があって
そのもとに生まれるうつわが結果、それぞれにそれぞれの様相を呈するわけであります。
この灰〆シリーズもまさにそれ。

本展では10年近く定番として取り組んでいるこのシリーズを、僕なりに少し発展させるつもりです。
うつわ作家としての姿勢は振らすことなく、かつその際に踏み込みたいと試行しました。
その結果否、経過を、どうぞご覧ください。
食器、花器、ほか暮らしのうつわなど、多くは用意できませんが、様々に展開します。


安達の在廊は
18(木)〜21(日)の4日間のみ。

皐月の過ごしやすい日柄。
渋谷駅からぶらり散歩に、ぜひお越しくださいませ。
お待ちしています。



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# by aji-kyuu | 2017-05-08 21:03 | 案内 | Comments(0)
茂木がやくもの
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陶器市からいらっしゃい

2017年4月29日[土]- 5月1日[月]
11:00-16:00

ドライブイン茂木
栃木県芳賀郡茂木町町田21


命は土から生まれ土に還っていく。「土」は私たちの生きる根源です。
その土と共に生きる人たちがこの地に集まります。
土を耕し農作物を育てる農家、それに色を付ける料理人。器をつくる陶芸家。
土と共に生きる三つが一つに重なる三日間。ここにしかない品をご用意してお待ちしています。
この地に訪れた人と、ここに暮らす人が出会い、土が生んだ風景に触れることができれば。
ここが私たちの始まりの場所。「陶器市からいらっしゃい」。
今回は地域の皆さんの協力のもと採取した、土、藁、薪、おが屑、籾殻、炭を使い、
会期中に陶芸家たちが形成・乾燥を行い、簡易窯をつくり、野焼きを行い、地域で生み出す陶を、
展示販売いたします。
昔、地域には自分たちが使うものを、自分たちでつくることが当たり前のように成されていました。
ですが、このような文化は近年無くなってきています。
今回は陶というものをかたちつくってゆきますが、
ドライブインでは、地域で生きるための文化を再構築していこうと考えています。
地域資源をつなぎ合わせ、生きるためのものを生み出す「喜び」を知り、
この喜びを身近なものへと目指すことを。



[陶]
 安達 健
小野澤 弘一
児玉 みなみ
徳山 久見子
成田 真澄
成井窯
二階堂 明弘
長谷川 泰子
増渕 葉子

[農]
大内 明美
大越 敦夫
田中トミ
生井 賢一
生井 信子
生井 ミイ子

[食]
色実茶寮
雨余花
黒猫館
キッチン二階堂
セレンディップ
ハトコーヒー



陶器市で有名な栃木県益子町のお隣に茂木(もてぎ)という町があります。

大部分は山間で、谷に充てて集落が点在するようなつくりのそこは、
近代化によって拓かれた益子のような町とは異なり、自然発生的に暮らしが営まれ
結果として「町」と括られたことが容易に想像できる地域です。

「ない」ところに理屈で価値を付加していくのではなくて、
「ある」という前提のもとに、潜在的な価値を掘り起こそうとしていく、
そういった文脈を持ってかの地に分け入っている『ドライブイン茂木』の面々に今春も混ぜていただき、
僕なりの「土地読み」をやきものの方法論でもって試みます。

かつてどこの生活にもあったはずの「ありもの」を組み合わせることによる創造。
足下を掘り返して素材とし、田畑ではねるものをまた素材とし、
それぞれの性質をよく見立て、組み合わせ、新たな生活の品に昇華させる。
すべての貴重な「財」を余すところなく戴くための知恵を、もう一度積み上げる試みです。

具体的に言えば
茂木町町田の皆様から持ち寄っていただいた
土、木、籾殻、おが屑、藁などを使って、野焼き土器をその場で焼成していきます。
同時にその場で新たな土器も手捻りして、会期中に、またこれも焼いていきます。

この土地の材(財)での野焼きは当然ながら初めてで、どのようにできるか分かりませんが
作品的な成功だとか失敗だとかではなく、
この野焼き行為自体が、ものを作ることだけに留まらず、何かを生むきっかけになるはずと考えています。
地元の方々と、縁あって集った我々と、たまたまにおいでくださったお客様とで、
やいのやいのとやれたらいいですね。

安達の普段の仕事ももちろんお見せします。

ランチやパン、コーヒーにお菓子なども気持ちの入った美味しいものばかり。
飲食にも満足いただける自信があります。

益子の陶器市と比べると、短い期間ではありますが
ぜひ春に笑う山々を越えつ、ぜひお立ち寄りください。
お待ちしています!


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# by aji-kyuu | 2017-04-26 22:25 | 案内 | Comments(0)
はるの海をのぞみて
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織りと器と盆栽と、 展

2017年4月20日(木) 〜 23日(日)
午前10時 〜 午後6時

8Kギャラリー A(横浜市金沢区瀬戸17-9)

安達健(陶器)
古田土照子(織り)
舟木るみこ(カード織り)
三村寛(盆栽)




桜は満開。
春だ春だと浮き立つ心をチクリと戒めるような数日の冷たい雨を経て
いよいよ「春だ」。

昨年同所で開催した展示会を今年も重ねさせていただきます。


妻の実家のご近所、氷取沢に7軒ほどしかない宅地に偶然お住まいだった、ものづくりに精を出すお二方と
そのご縁で参集した方との前回、そして今回。

「ものを自らの手で作る」という意味において、
真摯なお人。
純粋な方々。
目的は様々でも、「あれをこうしよう」とか「こっちがよいのでは」とか
自らと相手を思い、凝らす心には全く偽りもなく違いもなくて
そのことに改めて気付き、
自分のやっていることの意義や、核たる精神みたいなものを省みる。

春という季節にいただけるこの機会に、感謝。

今年もわくわくのぞみます。

僕安達は終日店頭に立っておりますし、
会期中全日13時〜15時にはお抹茶の点て出しもいたします。


金沢八景駅そばのビル5階。
この一年で様変わりしつつある風景の中にあって
まだそこからは湾がのぞめます。

造成を階上から見遣りつつ、市民の森に囲まれていまだ変わらない氷取沢からの春風を感じに
ぜひお越しください。



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# by aji-kyuu | 2017-04-12 20:58 | 案内 | Comments(0)
はるのもりへ
横浜関内の三人展、最初の連休が終わりました。

三者三様の土への理解とアプローチがややもすると混濁しそうなくらいに充満している展示会。
あえて「うつわ」という見地に立ってみると面白いかもしれません。
まだもう一週間ありますので、ぜひお越しを。
僕は25(土)に在廊する予定です。
よろしくお願いします。


そして時は四月へと入ります。
次回展覧会のお知らせ。


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うみやまはる
SHONAN SPRING EXHIBITION Art+Craft×SYOKU-YABO

2017年4月1日(土) - 2日(日)
10:00 - 16:00

SYOKU-YABO(横須賀市芦名2-1700)
facebook page

潮風が流れ
新緑が薫るアトリエから
Art+Craftが集う
湘南 春の展覧会



この展覧会は葉山の作家さんからお誘いを受けて、僕自身も運営に関わらせてもらっているイベント。
今年で開催2年目の湘南の新しい動きです。

この地域はかねてより作り手の多いところ。
その中でも「はる」ともいうべき、まだ駆け出しで、ゆえに芯から兆すものを感じられる作家を集めた本展です。

会場となるSYOKU-YABOはこの辺りでは知られた気骨ある農園食堂。
その活動内容も気になるところですが、なによりここ、ロケーションが素晴らしい。
まさに山を分け入って出た先に広がる畑。
その向こうに小屋。
森に抱かれた秘密の園。

sugar spaceと呼ばれる木造の小屋の中で6名の作家と菓子職人が展示販売をします。

赤星瑞紀(金工)
安達健(陶器)
神永匡崇(木工)
コナヤ(カナモノ)
マエダカオリ(ガラス)
ombrage(植物装家)
山山(山のおやつ)

落ち葉を踏み踏み、木漏れ日を額に受け、けもの道をぐるりと巡り、
春の世界の美しさを、僕らの作品と、人気の定食とともに楽しんでいただけたら本望です。

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# by aji-kyuu | 2017-03-20 22:22 | 案内 | Comments(0)
土を焼くもの
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境 道一 / 八田 亨 / 安達 健 土のうつわ 展

2017年3月18日(土) - 27日(月)  *定休日22日
11:00 - 19:00

sumica栖(横浜市中区山下町90-1)

土味にこだわりながら、新しい陶のスタイルを見せてくれる三人です。




時折ふと、自分のしている仕業について引きで考える。

土を掘り崩して、水に戻して、再び日に当て水を飛ばして、それを捏ね繰り、火によってかたちを留める。
ただ、ひとえにそれだけ。
はたして僕は、どれほどに意味のあることができているのだろうか。

ただただ、ひたすらに土と向き合う、作業につぐ作業。
唯一胸を張れるとしたら、そこに面した我が身体。

本展でご一緒するお二人もおそらくはそういうモチベーション。
奇をてらったり、技をひけらかしたり、自己表現なんて滅相もない。
土が体を通ったのです。


陶器に限ったことではないですが、
パッケージングに注力される傾向の一層増す中にあって、こういったものに出会う機会は間違いなく減っています。
近年珍しくなりつつあるセレクションの展示会。
ぜひ覗いて欲しいです。

僕安達はこの一年余りで展開してきている型を使った灰釉シリーズを、緑、黄、茶と揃えるつもりです。

型を使うとなると、かたちに目を遣っているように思われるかもしれませんが
少なくとも僕の型ものは土や灰在りきの造作であり、意匠です。
比べ見ていただき、使っていただければ分かるはず。


安達は18(土)、19(日)、25(土)の三日間在廊します

横浜中華街のすぐそば。
ちょっとしたお出掛けついでに、お立ち寄りください。
よろしくお願いします。





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# by aji-kyuu | 2017-03-01 23:30 | 案内 | Comments(0)