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秋酒
お酒をたのしむうつわ 展
2021.10.7 thu - 12 tue
11:00 - 20:00 
LastDay - 17:00 会期中無休
うつわ謙心(東京都渋谷)

安達健/井倉幸太郎/池田麻人/伊藤由紀子/岡崎慧佑
菅野一美/岳中爽果/森本仁/矢田久美子/村上慶子sabi-nuno



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青山のうつわ謙心さん恒例の酒器展。

日が釣瓶落としの如くストンと落ちるようになって
夜長をどう過ごそうかとあれこれ思案している人も多いのではないでしょうか。

僕個人としては、最近すっかり飲まなくなってしまったお酒。日本酒。
良い季節だと思うのです。

外でお酒をいただくことが至上の贅沢となってしまった昨今。
おうちで呑むことの意味も少しばかり変わってきたような気すらします。

いずれにしても、そこに絞った企画展は昨今減ってきているとのお声は一度や二度でなくよく聞きますが
うつわ謙心さんには心強い作家が揃っています。

恒例ともなっているので、皆いっそうに力つけてきているお酒の器。
ぜひお出掛けください。

なお、こうしたご時世ですので、
初日は予約制です。
お店のブログからご確認ください。
ごめんなさい。残枠わずかです。

もちろん初日以外はご自由に来店できます。

僕安達は初日7日と9日土曜日に在店する予定です。

どうぞよろしくお願いします。
# by aji-kyuu | 2021-10-03 22:23 | 案内 | Comments(0)
寄る辺
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安達健 陶器展

2021.9.18(sat) − 27(mon)
11:00 − 19:00
knulpAA (東京都練馬区)

○23(wed)休み
○最終日は16:00終了


その食卓には、今日も明日もうつわが並ぶ




窓の外にはざんざんざんざん雨が降る様子が見えます。
ラジオの音も途切れ途切れです。

こんなにも雨の初秋があったでしょうか。
夏とはあの数日のことを指していたのでしょうか。
暑い暑いとさして言わぬうちに、がらんと季節は押し代わりました。
陽の陰りだけが正確に、着実に変化を知らせてくれていまして、
夜長月。
九月です。
僕にとっては、一年の活動を区切る、十数年を越えて重ねてきた個展の季節。

石神井公園そばのknulpAAさんでは、
毎年欠かすことなく「うつわ作家・安達健の今」を表現させてもらってきました。

薄くとも軽くとも、一枚一枚を端合わせて積んできた成果と、
それを時に裏返して、また幾らかして裏返して、の変遷。


今年2021年は、また違った世界で、違った提案ができるものと
ゼロからイチを生み出す者として、気持ちだけは入れ込んで向かいます。


僕個人の身の回りの環境もさることながら、世界も大きく変容している中で
僕はどう振る舞って、何を提供できるのか。
いや何もできないのか。すべきでないのか。
先は見えないのか。いや諦めず目を凝らすべきなのか。


今回、旧い友人加藤哲朗がデザイナーを務める服飾ブランド「ka na ta」の発行する季刊誌に
質感をテーマに寄稿させていただきました。

「今」思うこと、考えることを真摯に書き付けていこう、と綴ったテキストを
後になって、PC内に残っていた駄文と照らし合わせたら、
言葉は違えど、余りにもそのままだったので我がことながら驚いて確認すると、
2015年記す、と。

何にも変わっていない、変われないのかもしれない。


以下、さゆ夏号からの抜粋。

叩けば、ほぐれ出てくるはずの
浸せば、滲み出てくるはずの
焼けば、炙り出てくるはずの
中身。実質。
あえて付加する必要もない、内在された価値。

それは僕らの、きっと変わらない寄る辺。



作家在廊日18,19,20,26,27日は会場内で盛り付けのデモンストレーションを予定しています。
●期間中限定で内山史氏の和菓子も販売します。

◉新型コロナウィルスによる社会状況により、内容が変更になることがあります。


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# by aji-kyuu | 2021-09-09 17:06 | 案内 | Comments(0)
テクスチャとマチエール
安達健(灰〆)×フクオカタカヤ(komorebi) 二人展
2021.5.20 thu - 25 tue
11:00 - 20:00 
LastDay - 17:00 会期中無休
うつわ謙心(東京都渋谷)


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渋谷のうつわ謙心さんによるフクオカさんとの二人展も早5回目となりました。

この、対極にあるような外観の両者のうつわは
けれどどこか素材や技法に対して似通ったスタンスをとっている、ということを以前に述べました。
ただ、ここ3回ほど「コラボ作品」の課題が与えられるようになってからというもの
僕の中でこの二人展の裏テーマに「テクスチャとマチエールはどう違うのか」と、その証明みたいなことがむくむく起き上がってきて
その比較、決定的な違いがより鮮明に見えてきた気がしています。
それはそのまま、僕とフクオカさんの立場の決定的な違いになっているように思うのです。

同じことについてを話していて、その場で問題なく通じて、互いに理解してはいるものの、
どこか共有とまでいけないような。
同じ方角へ進んでいるけれど、足元はにはけして交わらないレールが引かれているような。

これはネガティブな意味ではなくて、
だからこの展示は、本当の意味での多様性を受け入れる度量を試されている、とすら思えてきています。


この二者のうつわ を同じように受け止め、面白がれるかどうか。
そういう目でいた方が絶対的に面白い。
大袈裟かもしれないけれど、
この二人展にそんな見え方があることも、頭の片隅に置いていらしてくだされば幸いです。

安達の在廊は20(木)、22(土)二日間のみにて失礼します。


なお、本展は現況を鑑み、急遽初日を予約制としております。
詳しくはこちらにてご確認ください。

どうぞよろしくお願いします。

# by aji-kyuu | 2021-05-12 00:14 | 案内 | Comments(0)
素材考
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安達健(陶)・佐川岳彦(竹) 展
2021年5月12日(水) 〜 17日(月)
12:00 〜 19:00(最終日17時まで)
会期中無休
うつわshizen(東京都神宮前)


古くから作り続けられている生活道具、工芸品たちは
それはもう様々な素材で成されていて、
またそれらはけして特別な何かではなく、手元に、足元に日常的に転がる材料であることが多い。

自ずとそう在る性質を
時にそのままに、時に他と組み合わせることで、
巧みに利用して仕上げ」る道具たちは
目的に、成し得る限りの素直さで応える。


今回、shizenの店主刀根さんの計らいで初めて竹の作家さんとご一緒することになりました。

土や陶といった、どこか得体の知れない素材に比べると
清廉潔白、まっすぐな印象のある竹素材。
そのシンプルで潔い、品位にも似た姿に羨む気持ちも少なくなかったから、
土瓶の持ち手なんかに活かそうと、苦心したこともありました。
ただその素朴過ぎるくらいの性質ゆえ、僕には扱い切れず、半端なところで頓挫していました。

陶では、捉えようもないくらいに様々な要素が絡み合っていて、その面白さもある一方で
結び目が分からない、追い切れないなんてこともザラで
どうしても「向こう側」に預けてしまう部分が大きいもの。

無いものねだりと言われてしまいそうだけれど、
自らの手や頭がダイレクトに現れてくるように思われる竹や木素材には
やはり憧れるものです。


そんな思いの中の本展。

佐川さんの竹に対して、こちらもこちらなりの実直さで挑みたいと
数あるシリーズの中から、最近影を潜めがちであった緑灰釉の角皿系や、
これからの季節に重宝する淡緑灰秞のシンプルな形状のものを中心に出品します。

とはいうものの、僕自身の一番の楽しみは佐川岳彦さんの竹作品。
どんなものが見られるか、僕の陶器とどう呼応するか、しないのか。

安達の在廊は初日12(水)、15(土)、16(日)の三日間。

こうした世情下。
当然必要な対策はしてお迎えしますので、
どうぞよろしくお願いします。


# by aji-kyuu | 2021-05-08 12:56 | 案内 | Comments(0)
水面にたゆたう
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安達 健 展
2021.3.27sat ー 4.4sun
open 10:00 close17:00
月曜定休

滔々 Kurashiki gallery and stay(岡山県倉敷市)

日々のお料理に寄り添いながら、穏やかに生活に馴染みゆく安達さんの器。
原土から作りだされる須恵器や石彫のような、
おもしろみのある作品をどうぞご覧ください。



瀬戸内の街は平らかだ。
神戸から倉敷にかけても、徳島、香川側の四国にも
かつて海の底だったことがうかがえる水平面に、家々が、商店が、田畑が広がっている。
振り仰げば、空も広い。

だからということもないのかもしれないが、
行き交う人々は、どこか穏やかに、のんびりして見える。

温暖という意味では、我が街横須賀も大変に緩やかな気候だけれど
土地は極端に急峻。
山谷の高低差はひどく、
崖に張り付くように建物が並ぶ。
地の人のことばは、浮かべる表情のわりに少しばかり強い。


初めての土地での展示会は、不安よりも期待、楽しみの方がずっと多い。

どんな場所なのだろう。
どんな人と出会えるのだろう。
そこで僕の器は、どう受け入れられるのだろう。

とりわけ食の道具ともなれば、各地の文化が否応なく映るので
ギャップもあれば、思い掛けない発見もまた、多々ある。
これがなんとも刺激的。

今般の社会状況にあって、この業界もオンラインでのやりとりが大きく育ち
間違いなく今後の柱となっていくと思われますが、
その、土地概念を無効化するシステムの前では、こうした文化を遣り取りするスリル、
ただ物を行き来させるだけに止まらないコミュニケーションする悦びは、どうしたって得難い。


僕は、食事そのものの愉しみでもあるそのコミュニケーションをこそ、この仕事の醍醐味と考えているので
こうして北に南に東に西に、うつわを持ち込み、それを介して人と向き合い、土地と向き合い
関係していきたい、そう思っています。


事あるごとに申しているように、ウィルスにそれを阻むことなどできようはずもありません。

安達の在廊は、27(土)と28(日)の二日間に限りますが、
どうぞよろしくお願いします。


今回の会場となる滔々さんは、美観地区の中ほど、一本入った辻にある宿とギャラリーを備えたスペース。
旧い町家を現代の感性でリノベーションしたお部屋は、美しくかつ寛げる間合いを持った空間で、
ギャラリー部分は大胆さと精密さをシンプルな仕上げにひそませた設えで、
まさに旧くて新しい倉敷のイメージを体現されています。

数組限定ではありますが、とてもおすすめできるお宿。
こちらもぜひに。


# by aji-kyuu | 2021-03-19 14:35 | 案内 | Comments(0)