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テクスチャとマチエール
安達健(灰〆)×フクオカタカヤ(komorebi) 二人展
2021.5.20 thu - 25 tue
11:00 - 20:00 
LastDay - 17:00 会期中無休
うつわ謙心(東京都渋谷)


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渋谷のうつわ謙心さんによるフクオカさんとの二人展も早5回目となりました。

この、対極にあるような外観の両者のうつわは
けれどどこか素材や技法に対して似通ったスタンスをとっている、ということを以前に述べました。
ただ、ここ3回ほど「コラボ作品」の課題が与えられるようになってからというもの
僕の中でこの二人展の裏テーマに「テクスチャとマチエールはどう違うのか」と、その証明みたいなことがむくむく起き上がってきて
その比較、決定的な違いがより鮮明に見えてきた気がしています。
それはそのまま、僕とフクオカさんの立場の決定的な違いになっているように思うのです。

同じことについてを話していて、その場で問題なく通じて、互いに理解してはいるものの、
どこか共有とまでいけないような。
同じ方角へ進んでいるけれど、足元はにはけして交わらないレールが引かれているような。

これはネガティブな意味ではなくて、
だからこの展示は、本当の意味での多様性を受け入れる度量を試されている、とすら思えてきています。


この二者のうつわ を同じように受け止め、面白がれるかどうか。
そういう目でいた方が絶対的に面白い。
大袈裟かもしれないけれど、
この二人展にそんな見え方があることも、頭の片隅に置いていらしてくだされば幸いです。

安達の在廊は20(木)、22(土)二日間のみにて失礼します。


なお、本展は現況を鑑み、急遽初日を予約制としております。
詳しくはこちらにてご確認ください。

どうぞよろしくお願いします。

# by aji-kyuu | 2021-05-12 00:14 | 案内 | Comments(0)
素材考
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安達健(陶)・佐川岳彦(竹) 展
2021年5月12日(水) 〜 17日(月)
12:00 〜 19:00(最終日17時まで)
会期中無休
うつわshizen(東京都神宮前)


古くから作り続けられている生活道具、工芸品たちは
それはもう様々な素材で成されていて、
またそれらはけして特別な何かではなく、手元に、足元に日常的に転がる材料であることが多い。

自ずとそう在る性質を
時にそのままに、時に他と組み合わせることで、
巧みに利用して仕上げ」る道具たちは
目的に、成し得る限りの素直さで応える。


今回、shizenの店主刀根さんの計らいで初めて竹の作家さんとご一緒することになりました。

土や陶といった、どこか得体の知れない素材に比べると
清廉潔白、まっすぐな印象のある竹素材。
そのシンプルで潔い、品位にも似た姿に羨む気持ちも少なくなかったから、
土瓶の持ち手なんかに活かそうと、苦心したこともありました。
ただその素朴過ぎるくらいの性質ゆえ、僕には扱い切れず、半端なところで頓挫していました。

陶では、捉えようもないくらいに様々な要素が絡み合っていて、その面白さもある一方で
結び目が分からない、追い切れないなんてこともザラで
どうしても「向こう側」に預けてしまう部分が大きいもの。

無いものねだりと言われてしまいそうだけれど、
自らの手や頭がダイレクトに現れてくるように思われる竹や木素材には
やはり憧れるものです。


そんな思いの中の本展。

佐川さんの竹に対して、こちらもこちらなりの実直さで挑みたいと
数あるシリーズの中から、最近影を潜めがちであった緑灰釉の角皿系や、
これからの季節に重宝する淡緑灰秞のシンプルな形状のものを中心に出品します。

とはいうものの、僕自身の一番の楽しみは佐川岳彦さんの竹作品。
どんなものが見られるか、僕の陶器とどう呼応するか、しないのか。

安達の在廊は初日12(水)、15(土)、16(日)の三日間。

こうした世情下。
当然必要な対策はしてお迎えしますので、
どうぞよろしくお願いします。


# by aji-kyuu | 2021-05-08 12:56 | 案内 | Comments(0)
水面にたゆたう
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安達 健 展
2021.3.27sat ー 4.4sun
open 10:00 close17:00
月曜定休

滔々 Kurashiki gallery and stay(岡山県倉敷市)

日々のお料理に寄り添いながら、穏やかに生活に馴染みゆく安達さんの器。
原土から作りだされる須恵器や石彫のような、
おもしろみのある作品をどうぞご覧ください。



瀬戸内の街は平らかだ。
神戸から倉敷にかけても、徳島、香川側の四国にも
かつて海の底だったことがうかがえる水平面に、家々が、商店が、田畑が広がっている。
振り仰げば、空も広い。

だからということもないのかもしれないが、
行き交う人々は、どこか穏やかに、のんびりして見える。

温暖という意味では、我が街横須賀も大変に緩やかな気候だけれど
土地は極端に急峻。
山谷の高低差はひどく、
崖に張り付くように建物が並ぶ。
地の人のことばは、浮かべる表情のわりに少しばかり強い。


初めての土地での展示会は、不安よりも期待、楽しみの方がずっと多い。

どんな場所なのだろう。
どんな人と出会えるのだろう。
そこで僕の器は、どう受け入れられるのだろう。

とりわけ食の道具ともなれば、各地の文化が否応なく映るので
ギャップもあれば、思い掛けない発見もまた、多々ある。
これがなんとも刺激的。

今般の社会状況にあって、この業界もオンラインでのやりとりが大きく育ち
間違いなく今後の柱となっていくと思われますが、
その、土地概念を無効化するシステムの前では、こうした文化を遣り取りするスリル、
ただ物を行き来させるだけに止まらないコミュニケーションする悦びは、どうしたって得難い。


僕は、食事そのものの愉しみでもあるそのコミュニケーションをこそ、この仕事の醍醐味と考えているので
こうして北に南に東に西に、うつわを持ち込み、それを介して人と向き合い、土地と向き合い
関係していきたい、そう思っています。


事あるごとに申しているように、ウィルスにそれを阻むことなどできようはずもありません。

安達の在廊は、27(土)と28(日)の二日間に限りますが、
どうぞよろしくお願いします。


今回の会場となる滔々さんは、美観地区の中ほど、一本入った辻にある宿とギャラリーを備えたスペース。
旧い町家を現代の感性でリノベーションしたお部屋は、美しくかつ寛げる間合いを持った空間で、
ギャラリー部分は大胆さと精密さをシンプルな仕上げにひそませた設えで、
まさに旧くて新しい倉敷のイメージを体現されています。

数組限定ではありますが、とてもおすすめできるお宿。
こちらもぜひに。


# by aji-kyuu | 2021-03-19 14:35 | 案内 | Comments(0)
手と口と目で触る
こどものうつわ 展
2021.3.20(sat) 〜 27(sat)
11:00am 〜 6:00pm(最終日5:00pmまで) 会期中無休
PARTY(東京都駒場)

やきもの  安達健 石川覚子 伊藤菜穂子 大隈美佳 笠間しのぶ 萩原千春
木工  岸本真紀 里見裕子
漆  佐藤綾子

おうちで過ごす時間が増えたこのごろ。
ごはんの時間もおやつの時間も
より元気にたのしくしてくれる
こどものうつわをおとどけします!
どうぞおでかけくださいね。


先日もどんぶり展でお世話になった駒場東大前のPARTYさん。
このお店で毎年定番として開催されている「こどものうつわ展」。
女性の作家さんたちが、動物や乗り物などをモチーフに絵柄を遊ばせた可愛らしいうつわたちが並ぶ、人気企画。
そんな展示会にこどものうつわ、否、息子のうつわを三年間毎食考え続けてきた新米父ちゃんが志願しました。

だからと言って、絵筆を手にしたわけでもなければ、これを機にやさしい素材を選んだわけでもなく
いつも通り、原土を叩いて作った粗い土を用いて
灰や石をシンプルに使った釉を施し、
灯油の窯で40時間ほどじっくり焼きました。
なんら変わらない安達の器です。


離乳食に移行して程なく、
目の前の茶碗や小鉢をしげしげと眺め、撫で回した彼は、その肌合いの違いをことのほか面白がった。
気付けば小さな湯呑みを両の手で抱えて、さながら抹茶を飲み干すようにすすり、
その口元の欠けをあえて引き寄せては口に含んでいたっけ。

もちろん数々の器を倒し、落とし、投げ、割ってきた。
けれど不思議と怪我することはなかったし、
ある時期から割るのはむしろ父ちゃんの方で
今となっては食器棚から知らぬうちに抜き出して、振り返るとママゴトの道具にすらされている。
挙句、
店頭に並ぶ父の器を見るや「ああ、これはふつーのうつわだね」なんてのたまう今日この頃。

視覚が圧倒的優位のこの時代においても、子供は、子供の触覚はとっても鋭敏で、
世界の認知を、深め広げる可能性に大きく大きく影響するのだろう。
この仕事を始める以前は、その視覚に頼り切る映像のフィールドで活動しながら、視覚の限界と触覚の可能性に薄々気付いていたけれど
子供と過ごすようになって、それは確信に変わりつつあります。


そうした体感を、今こそ声に出して、ものに現して、幼子を抱える同志たちに伝えたい。
一人の親としての願いを、PARTYさんに聞き入れていただきました。

すくいやすいとか、持ち上げられるとか、こぼしにくいとか機能面は当然として備えていますが
質感や、まとう情緒などにもこれまで通りこだわっています。
それこそ向付の研究から導き出された形質を下敷きにしていますので、あえて言うなれば「こどもの和食器」でしょうか。


初日20(土)に在廊しますので、ぜひこどものうつわについて語らいましょう。
子育てについて語らいましょう。
父親としても、本気です。

どうぞよろしくお願いします。


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# by aji-kyuu | 2021-03-09 16:53 | 案内 | Comments(0)
萌ゆる
草木萌動(そうもくめばえいずる)向付展
2021年2月24日(水)〜 3月1日(月)
12:00 〜 19:00(最終日17:00まで) 会期中無休

うつわshizen(東京都神宮前)

安達健(陶)、片瀬和宏(陶)、神永匡崇(木)、新道工房(磁)、竹下努(磁)
中西申幸(陶)名古路英介(木漆)、額賀円也(陶)、橋村大作(ガラス)、松永真哉(陶)


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「うつわ勉強会基(もとい)」として、うつわについての研究を重ね
この数年来、うつわshizenさんで会の名を冠した向付の展示会をさせていただいてきました。
『初冬の向付展』『みんなの向付展』、そして今回、
『草木萌動(そうもくめばえいずる)向付展』。

二十四節気をもう少し細かに分けた、七十二候のひとつである草木萌動ころ。
まさに、そんな陽気となってきたここ関東。
あちこちでいのちの息吹が聞こえるようです。

本来ならば、そうした季節や時候そのものが食事の土台となっていたいにしえの暮らし。
向付という装置を借りることで、またそこへ目を向けていこうという本展です。

向付といえば刺身だのなますだのを思い浮かべるのが通例ですが、
この場ではお菓子を盛ることも意識して、より広い枠組みの中から、向付に込められた趣向を読んでみます。

安達からは、しばらくお休みしていた黄灰秞シリーズの新作を中心に、
数ある中から、芽ぐむ様を表現した向付、小向に絞って展示させていただきます。

在廊は初日24(水)、27(土)二日間です。

こうした状況下でありますので、それぞれのご事情を考慮しご判断ください。
どうぞよろしくお願いします。


# by aji-kyuu | 2021-02-21 21:57 | 案内 | Comments(0)