![]() 今月は生まれ月だったのもあって、 いろいろな方から贈り物が。 どれも美味しくいただきました。 ありがとうございました。 いまだ冷凍庫はコーヒーで埋まっています。 灰〆 板中 ここのところなぜだか続けざまに映画を観ました。 不意の思い付きと時間的余裕がたまたまカチリと合わさって。 何かに導かれるように。 『ぐるりのこと』(橋口亮輔 監督)と『気球クラブ、その後』(園子温 監督)。 観れば導かれたのも頷ける二本でした。 どちらも人生の中である同じような段階に差し掛かった男と女の話。 身につまされるというか、今の自分をとりまく状況と心うちを表象してくれている映画で ちょっと目を背けたくなるようなくらいに刺さってくる。 とりわけ『気球クラブ〜』はそのロケ地が6、7年前の自分の映画(一週間近くキャンプを張って撮影した。)のロケ地と同じだったこともあって なおさら胸の奥を掻き回されるような感覚。 栃木や群馬にまたがる渡良瀬遊水池周辺はただただ広大なからの地が広がっているところで(有事に貯水池とされる) 先の見えない一本道がのびていたり、朝靄が立つとほとんどサバンナのようだったり。 休みになると、空が埋め尽くされるくらいに気球の上がるスポットでした。 当時、映画という夢を一心に見上げていた僕には、 レンタサイクルの上から見るその視線の先の気球たちは一点の陰りもない希望の象徴のようで むしろ心境はその気球にまさに乗り込んでいる側の人間だったのだろうと思う。 今、 僕は多分あの目で気球は見られない。 地上で憂いをもって見守る女性(映画内では永作博美)にシンクロしてしまうから。 できない。 乗るなんてまず考えられない。 といいつつ それでも時々、足は地べたから離さず直視はならなくても横目にでもいいから それが飛んでいるであろう空を見上げていたい。 そう思うのが男って生きものなのかもしれないな。 リリー・フランキーの名演(『ぐるりのこと』)が、そう語っています。
by aji-kyuu
| 2010-09-27 01:42
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