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守破離
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婉美な時間

2012年11月22日(木)〜25(日)
11:00〜19:00(最終日は17:00)
SHUHALLY(神奈川県横浜市)

出展: 安達健(陶) 伊藤剛俊(磁) 田巻奈菜(金属) 名古路英介(木漆工)




冬が日に日に色濃く、存在感を増してきているこのところ。
茶道具の展示イベントをお知らせさせていただきます。


横浜、関内のマンション内に仕立てられた現代の茶室、SHUHALLY・文彩庵にて
日頃からお世話になっているうつわ謙心さんの企画で、お茶会とそれにまつわる道具の展示会。

出展されるのは僕安達のほかに、
蓮を想起させる手彫りの細工磁器伊藤剛俊さん
独特の技法で金属を「編む」田巻奈菜さん
そして今回初めてご一緒する、漆の名古路英介さん。
どなたも、質の高いもの作りをされる気鋭の方々。

そんな中ですから、まだまだ半人前の僕としては非常に強いプレッシャーを感じながら取り組んでいるわけですが
それに加えて、茶陶。

今年3月の展示会にてフランクな茶道具を制作したものの
本格的な茶道具展示は作家として初めて。
手はもちろん、脳味噌や精神も総動員して土に向かっています。


そもそも、多くの陶磁器作家がそうであるように
僕も大学生時代にやきものと出会った当初は、
いわゆる桃山陶、千利休以後の茶の湯で花開いた陶磁器文化に心惹かれ、
志野、黄瀬戸、あるいは井戸と呼ばれる茶陶の格好良さを
なんとか自分の手で作れないかと、原料や焼成方法を素人研究していたものでした。
次第にそれらを支えた世界観へと興味も進み、利休で論文を書いたことも二度ほど。

当時のそうした経験が現在の器作りに繋がっているのは言うまでもないことではありますが、
逆にその出自ゆえ、あえて避けてきたきらいのある茶道具に満を持して挑戦する。
その意味は僕の中であまりに大きいのです。

とはいえすでに一つの発見がありました。

暮らしの器ばかりを作ってきた、その時とは明らかに違うものの作り方。
素材も、道具も変わらない。
やることはまったくもって同じなのに、こちら側のからだの使い方が違うということ。
気持ちから、頭から、体でさえも。
自然、上がってくるものの数も多くはなりません。
なるほど凄く刺激的。でもって不思議な感触。


どんなものを並べられるのか、まだまだ焼き上がっていないだけに
自分自身ちょっと楽しみであり、怖くもある。

いずれにせよ、面白い展示会になりそうです。



以下、会期中に出展作家の道具で愉しめるお茶会のご案内です。

11月23(金)、24(土) 両日とも
15:00〜 茶会 ¥3,000
18:00〜 懐石付き茶会 ¥8,000
*予約制・各席限定8名



お茶室も洗練されたデザイン空間ですし、抹茶、お菓子などあらゆるところに気を利かせた
他にはない、まさに一期一会の婉美な時間をお過ごしいただけるものと思います。

ご予約はSHUHALLYさんまで。
11/13現在、23日の15時会および24日18時会は満席とのこと。
ほかもおそらく残席わずか。
お急ぎください。



なお、会期中安達は毎日会場におります。
どうぞお気軽にお声をお掛けください。


よろしくお願いいたします。
by aji-kyuu | 2012-11-14 01:25 | 案内 | Comments(0)
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