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食べごとのそれぞれ
僕の住む浦賀では、
台風が最後の夏をごっそり持ち去ったかのように、空気が入れ替わりました。
秋晴れ。涼やかな風。刷毛の目雲。

先日、東京石神井公園にて開催していました「安達 健 陶器展」が無事終了しました。
最終日こそその台風の影響を受けてしまいましたが、
それでもこの良い季節。
毎年顔を出してくださる方とも、初めて訪れる方とも沢山お話しさせていただきました。

貴重なお時間を使ってわざわざお運びくださいまして、本当にありがとうございました。

長く楽しみにしていてくださった人も、たまたま通りがかった人もいらっしゃったことでしょう。
その皆様全員に終始万全なご対応ができたわけではないと思いますが、
僕、ギャラリーとも精一杯の展示をさせていただいたつもりです。
その場を楽しみ、品ものだけでなく明日の食への何らかのモチベーションを持ち帰っていただけたとしましたら、これ幸いです。


今回、knulpAAさんでは7年目となる個展。
例年にも増して印象的だったのは、いらっしゃるお客様たちと「器の使い方」について多くお話しできたこと。
どう使うかの遣り取りをしていると、自然お相手の食事が、食生活が見えてきます。
良し悪しとかではなく、それぞれがそれぞれに事情を抱えていながら、
それでもなべて食に向き合っているという当たり前のこと。
その食の場をより良くしたい、というごく純粋で前向きな姿勢は、
それをお勧めしている僕自身ですらちょっと感動するものでした。

特別企画「盛る楽しみをつたえる食事会」でも、瞬く間に埋まった10席のお客様には
我々飲食素人の稚拙な進行ではありましたが、「盛ることの楽しみ」を存分に感じていただけたのではないでしょうか。
お料理と器の主従のない幸福な関係が表現できたと思っています。


この秋を迎え、また一年の食器作りの日々が続きます。
来年はここ石神井で何をお見せできるか。
自分自身楽しみでいます。

今後ともご注目のほど、よろしくお願いします。



食べごとのそれぞれ_b0156116_20402821.jpg

by aji-kyuu | 2017-09-19 22:00 | 考える | Comments(0)
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