本来なら、初夏の爽やかな香を
胸いっぱいに満たしたいこの季節。 そんな気にはなれない、という方も少なくない そんな状況となってしまいました。 もとより不要不急の外出は稀にしかなく、8割自粛のしようがない我が家では さしたる変化のない毎日ですが(妻が常に在宅なことを除けば)、 それでも一日中流しているラジオからの情報や、身の回りの環境変化を見聞きするにつけ さすがに平常では居られない春です。 僕らのような職種にとっても御多分にもれずイベントシーズン、最盛期なわけですので 数件の展示会、イベントが残念ならが中止となってしまいました。 楽しみにしてくださっていた方、とりわけ西日本、倉敷方面の方には申し訳ない思いです。 このまま、いつまでこの状況が続くのやら 誰も分からず、 どういった身振りが、自身の立場から正しいのか それも掴み難く、 内心、不安というか憂いというのか、膨らむ一方だったのですが、 毎年展示をさせていただいているお店から、飛び込んできた朗報。 展覧会を「中止にしない」とのお報せ。 そこではたと気付く。 初めから、 この生き方を選んだ当初から、将来の見通しはきかないし 日毎手探りだったこれまでの道程。 そうか、その意味ではこれまでとなんら変わりないのだと。 こうじゃないか、ああじゃないか、と試行錯誤して 良かれ悪しかれ、その結果のすべてに責任を負う。 当然ながら、考慮すべき事柄は増えるし、 負うべき責任はより重くもなろうけれど やることは一緒だと、ストンと落とせた。 そうすると、 手はよどまず動いた。 変則的ではありますが、5月恒例の二人展です。 ![]() ![]() ★Web展覧会★ 安達健(灰〆) フクオカタカヤ(komorebi) 二人展 2019.5.21thu - 26tue 12:00 〜 20:00 Last Day - 17:00 うつわ謙心 (東京都渋谷) 新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言発令につき、 当初予定されていた展示会は、若干の規模縮小は避けられないものの Web展覧会として、会期変わらず開催させていただけることになりました。 首都圏においては年に一度きりの、灰〆シリーズに特化した展示会。 これで四年目となりました。 食器としての灰〆を一歩先に進めることができたと自負する昨年(過去記事より)。 今年はさらに、うつわの枠を押し広げる意図から 蓋物など箱様のものを多く準備しています。 何かを入れる 何かをしまう 何かを込める 時に、何かを隠す。 そんな箱、函、匣、ケース。 ひとつの閉じた空間。 それでいて、実のところどう使うかの自由度が高い、蓋物。 うつわを使うということは、とりもなおさず、この閉じられた空間をいかに占めるか ということに尽きる。 うつわとうつわ使いの原風景が、ここにあるのかもしれない。 うつわ謙心さんのインターネットショップのみで観覧、購入可能な展覧会です。 僕の在廊などはもちろんなく、普段とは大きく異なった変則的な会とはなりますが、 この機にあえてこだわって発信することの意味は、きっと理解してもらえるものと 「今」を目一杯に注ぎ込んで臨みます。 どうぞよろしくお願いします。 また、店主さんの計らいで 本年秋10月にあらためてフクオカさんとの二人展を開催させていただく予定でもおります。 ネット上では表現され切らない、量感質感を実際に体感していただく、これも良い機会になるはずです。 そもそもが、イメージやテキストで表しがたい灰〆シリーズ。 触覚でもってじっくり理解していただくこともひとつとして、 ご期待くださいましたら幸いです。 合わせて、よろしくお願いします。
by aji-kyuu
| 2020-05-10 21:58
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