人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< 過程を想う こどもとは何か >>
属人器
飯碗、湯呑み、小皿 展

2022年4月9日(土)〜 15日(金)
11:00am 〜 6:00pm  最終日5:00pmまで
うつわPARTY (東京都駒場)

安達健 阿部春弥 稲村真耶 長谷川奈津 山野邊孝


いちばん身近にあるうつわ。
手に取って温もりを感じるうつわ。
小さいけれど、作り手の「らしさ」が詰まったうつわ。
そんな飯碗、お湯呑み、お小皿を
5人の作家さんにお願いしました。
ほのぼのとたのしい催しになりそうです。



属人器_b0156116_21035335.jpg



学生の頃、井戸茶碗ばかりを作っていました。
とりわけ「喜左衛門」と銘された国宝の、
その形状を、その質感を
写したいと欲し、ただそれに明け暮れていました。
できた陶器を、何に使うかは全く意図せずに。

抹茶を喫する機会もさしてなく、せいぜい冬に集まる仲間たちとの鍋によく登場していた、くらいなものでした。

あれから20年近くが過ぎ、
僕の作る陶器はアートピースから大きく離れ、道具そのものと一体化しました。
けれどその底流には、今もまだあの頃に吸い込み吐き出した感覚が息付いているようで
それが最も表れてしまうのは、やはり飯碗のようです。

今展は、そんな飯碗に加え、湯呑み、小皿をテーマに
密度の濃い器を作られる四名の方々とご一緒させていただきます。

取皿ともなる小皿は別として、
飯碗や湯呑みはこの文化圏において「属人器」と解されています。
特定の誰かの専用の器。
いつも決まった人が使う器。
その人と共に、時を重ね、生きる器。

いつどんな時代にあっても、
その人の身体の延長であるところの属人器は
直に、じっくりと見て選びたい。

どうぞお出掛けください。


安達在廊日 初日9日(土)終日
by aji-kyuu | 2022-04-03 23:08 | 案内 | Comments(0)
<< 過程を想う こどもとは何か >>