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ひとを想う
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安達 健 陶器展

2023.11.11(sat) - 19(sun)
11:00 - 18:00
15(wed)休み 最終日16:00まで
knulpAA gallery(東京都石神井公園)




やしなううつわ

疲労の色濃い夕べ。
けれど週末まではまだまだ遠い。

肉も根菜もごろごろと鋳物鍋に放り込んで、
あとは待つだけ。
敷いていた玉ねぎとバルサミコでのソースを添える。

明日への活力を一つの器上に並べて。
今夜のひと皿。

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もてなすうつわ

やや物足りない冷蔵庫の中。
とはいえ大切にしたい休日の朝。

残しておいたさつま芋の甘みに
マスタードの酸みを効かせて、
豚の旨みでまとめる。

精一杯の思いを一つの器のうちに込めて。
今朝のひと鉢。

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初個展から10年。
毎年積み重ねた石神井での発表。
初めて8つの季節を過ごし、二年ぶりにして季節を変え開催する今回の東京個展となりました。

ブランクとなったこの2年は、仲間内でのうつわ研究のテーマも相まって
これまでの和食器とは軸を異にした、洋食の器を見つめてきました。

洋風和食器とは似て非なるものとした上で、洋食器の思想的、文化的背景に一足踏み込むことにより
広がり、深まるうつわ観。

日本に生まれ、一度も外海へ出ることもなく生きてきた身であれば自然、
和食器観に浸り切って、洋食器の文脈に違和感を覚えそうなものだったけれど
いつもの通りに、いち使い手の立場から翻って見れば、
なんのことはない、主体の在りどころの違い。
「食べる人を想う」という意味では互いに通底していることが訳なく腑に落ちる。

いつの時代どこの土地でも、
食事は生命維持の営みであるとともに、ひととの非言語コミュニケーションの大事な場。
自身の思いを贈り渡すのか、相手の思いを汲み取るのか、
その人が誰で、その人にどうあって欲しいのか、
そこから生まれる食事は、洋の東西まるで関係なく、美味しく楽しい。

そんな風景を夢想して、今回も多様な器を作りました。


洋食器とは?和食器とは?
それらをどう使い、どう遊ぶのか?
私安達が解説提案していきますので、よろしければ在廊日の初日11(土)、12(日)めがけてお越しください。
出品物を用いた盛り付けのデモンストレーションも予定しています。

どうぞよろしくお願いします。
by aji-kyuu | 2023-11-04 23:28 | 案内 | Comments(0)
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